コナン映画 犯人一覧|全29作の動機と手口を公開順に整理
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この記事の結論
- 29作の中心となる犯人は全員が劇場版オリジナルで、黒の組織が犯行側に回るのは3作だけ
- 動機は復讐・逆恨みが12作で最多。近年は公安や司法取引など制度への怒りに変わってきた
- 第17作以降は海上保安官・検事・警察官など取り締まる側の犯人が続き、直近2作は現職の警部補
劇場版『名探偵コナン』29作の犯人を公開順に並べると、中心となる犯人は29作すべてが劇場版オリジナルのキャラクターで、原作の黒の組織が犯行側に回る作品は3作しかない。動機でいちばん多いのは復讐と逆恨みだ。そして近年は、検事や警察官といった「取り締まる側」の人間が犯人になる作品が続いている。
※この記事は全作品の犯人に触れるネタバレを含む。対象は第1作『時計じかけの摩天楼』から、2026年4月公開の第29作『ハイウェイの堕天使』まで。総集編と『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』はナンバリングの外なので含めていない。なお2020年は新作の公開が翌年に延期されたため、第23作と第24作の間は2年空いている。
劇場版コナン犯人一覧(第1作〜第15作)
| # | 公開年 | タイトル | 犯人(立場) | 動機の型 | 主な手口 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1997 | 時計じかけの摩天楼 | 森谷帝二(建築家) | 美学への執着と新一への逆恨み | 連続爆破 |
| 2 | 1998 | 14番目の標的 | 沢木公平(ソムリエ) | 味覚障害への絶望と恨み | 連続殺人と爆破 |
| 3 | 1999 | 世紀末の魔術師 | 浦思青蘭(ロマノフ王朝研究家) | 財宝への一族の執着 | 右目を撃つ連続射殺 |
| 4 | 2000 | 瞳の中の暗殺者 | 風戸京介(心療内科医) | 過去の殺人を隠す保身 | 警察官の連続射殺 |
| 5 | 2001 | 天国へのカウントダウン | 如月峰水(日本画家) | 富士山の眺めを遮られた恨み | 殺人(別に黒の組織も暗躍) |
| 6 | 2002 | ベイカー街の亡霊 | トマス・シンドラー(会社社長) | 自分の出自の隠蔽 | 殺人 |
| 7 | 2003 | 迷宮の十字路 | 西条大河(古書店主) | 盗品の仏像の独占 | 連続殺人 |
| 8 | 2004 | 銀翼の奇術師 | 酒井なつき(ヘアメイク) | 夢を潰された恨み | 毒殺 |
| 9 | 2005 | 水平線上の陰謀 | 秋吉美波子(船舶設計技師) | 父の死への復讐 | 連続殺人 |
| 10 | 2006 | 探偵たちの鎮魂歌 | 伊東末彦(会社社長)と清水麗子(秘書) | 過去の現金強奪事件をめぐる因縁 | 爆弾付きの入場パスによる脅迫 |
| 11 | 2007 | 紺碧の棺 | 岩永城児(島の観光課長) | 財宝の独占 | 殺人と狙撃 |
| 12 | 2008 | 戦慄の楽譜 | 譜和匠(音楽ホール館長) | 息子の死への復讐 | 連続殺人と爆破計画 |
| 13 | 2009 | 漆黒の追跡者 | 本上和樹(公認会計士) | 妹の死への復讐 | 連続殺人(別に組織のアイリッシュが暗躍) |
| 14 | 2010 | 天空の難破船 | 藤岡隆道(ルポライター) | 仏像の窃盗 | 飛行船ハイジャック |
| 15 | 2011 | 沈黙の15分 | 山尾渓介(出所者) | ダム湖に沈んだ宝石の回収 | 地下鉄とダムの爆破 |
初期の15作は、犯人の多くが建築家・画家・ソムリエ・音楽ホール館長といった専門の道を持つ人物で、動機もその人の美学や人生に根ざしている。
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劇場版コナン犯人一覧(第16作〜第29作)
| # | 公開年 | タイトル | 犯人(立場) | 動機の型 | 主な手口 |
|---|---|---|---|---|---|
| 16 | 2012 | 11人目のストライカー | 中岡一雅(元有望選手) | 少年の死をめぐる逆恨み | スタジアム爆破予告 |
| 17 | 2013 | 絶海の探偵 | 倉田正明(海上保安官) | 過失による転落死の隠蔽 | スパイの犯行に偽装 |
| 18 | 2014 | 異次元の狙撃手 | ケビン・ヨシノ(元海兵隊員) | 恩人を破滅させた者への復讐 | 連続狙撃 |
| 19 | 2015 | 業火の向日葵 | 宮台なつみ(絵画鑑定士) | 贋作と思い込んだ絵の処分 | 爆破と放火 |
| 20 | 2016 | 純黒の悪夢 | 単独の犯人はいない(黒の組織の作戦) | 組織の任務 | 襲撃とテロ |
| 21 | 2017 | から紅の恋歌 | 阿知波研介(会社社長) | 妻の過去の殺人の隠蔽 | 爆破と殺人 |
| 22 | 2018 | ゼロの執行人 | 日下部誠(公安部の検事) | 公安警察への復讐 | 爆破と探査機の落下テロ |
| 23 | 2019 | 紺青の拳 | レオン・ロー(実業家)とリシ・ラマナサン(予備警察官) | 野望と、父の死への復讐 | 殺人とテロ |
| 24 | 2021 | 緋色の弾丸 | 白鳩舞子と井上治 | FBIへの復讐 | 誘拐とリニアの暴走 |
| 25 | 2022 | ハロウィンの花嫁 | プラーミャ(国際的な爆弾魔) | 報復 | 爆弾テロ |
| 26 | 2023 | 黒鉄の魚影 | 組織側の事件(殺人の実行犯はピンガ) | 組織の任務 | 潜入・誘拐・殺人 |
| 27 | 2024 | 100万ドルの五稜星 | 福城良衛(元高校教師) | 財宝を売ろうとした相手への怒り | 殺人 |
| 28 | 2025 | 隻眼の残像 | 林篤信(県警の警部補) | 恋人の死と司法取引への怒り | 狙撃と政府への脅迫 |
| 29 | 2026 | ハイウェイの堕天使 | 大前一暁、浅葱一華(県警の警部補)、龍里希莉子ら複数 | 復讐やデータ収集など人物ごとに違う | 事故に見せかけた殺人と爆破 |
『紺青の拳』のリシ・ラマナサンは殺人犯ではなく、キッドを呼び込んだ妨害役だ。『ハイウェイの堕天使』は複数の人物が別々の目的で動いており、誰を黒幕と見るかは情報源によって書き方が割れているため、ここでは序列を付けていない。
動機で分けると復讐が最多
| 動機の型 | 該当する作品 | 作品数 | 犯人に多い傾向 |
|---|---|---|---|
| 復讐・逆恨み | 1・2・9・12・13・16・18・22・23・24・28・29 | 12 | 家族や恩人、恋人を失った人物 |
| 金・財宝 | 7・10・11・14・15 | 5 | 過去の犯罪で得たものを取り戻そうとする人物 |
| 美学・執着・信念 | 1・3・5・19・27 | 5 | 専門の道を極めた人物 |
| 保身・隠蔽 | 4・6・17・21 | 4 | 社会的な地位がある人物 |
| 組織の任務 | 20・26 | 2 | 黒の組織 |
| 夢を潰された恨み | 8 | 1 | ― |
※この記事独自の分類で、1つの作品が複数の型に入ることがある。
復讐型が全体の4割を占める。ただし中身は時代で変わっている。初期の復讐は、家族を死なせた相手や自分の人生を狂わせた個人に向かっていた。それが第22作以降になると、公安警察・FBI・司法取引といった、組織や制度そのものに向かう作品が増えていく。
黒の組織が犯行側に回るのは3作だけ
| 作品 | 組織の関わり方 | 事件の犯人との関係 |
|---|---|---|
| 天国へのカウントダウン | ジンたちが暗躍する | 如月峰水の殺人とは別の事件として並行する |
| 純黒の悪夢 | 組織の作戦そのものが事件になる | 単独の犯人はいない |
| 黒鉄の魚影 | 組織が施設に潜入する | 殺人の実行犯はピンガ |
『漆黒の追跡者』にも組織のアイリッシュが登場するが、連続殺人の犯人は本上和樹で、組織は別の目的で動いている。劇場版で組織がどの作品に出るかはコナン映画 黒の組織登場作一覧に、原作のコードネーム持ちはコナン 黒の組織メンバー一覧にまとめている。
犯人に「取り締まる側」が増えている
| 公開年 | 作品 | 犯人 | 立場 |
|---|---|---|---|
| 2013 | 絶海の探偵 | 倉田正明 | 海上保安官 |
| 2018 | ゼロの執行人 | 日下部誠 | 東京地検公安部の検事 |
| 2019 | 紺青の拳 | リシ・ラマナサン(妨害役) | 予備警察官 |
| 2025 | 隻眼の残像 | 林篤信 | 山梨県警の警部補 |
| 2026 | ハイウェイの堕天使 | 浅葱一華 | 神奈川県警の警部補 |
第16作までは、警察や司法といった取り締まる側の人間が犯人になる作品は見当たらない(第11作の犯人は島の観光課長で公務員だが、取り締まる立場ではない)。『瞳の中の暗殺者』は警察官が次々に撃たれる事件だが、警察官は被害者の側で、犯人は医師だった。流れが変わるのは第17作『絶海の探偵』からで、直近の2作は続けて現職の警察官が犯人側にいる。
ここからは解釈だが、この変化は安室透(降谷零)や公安が劇場版の軸になった時期と重なる。警察の中にも正義の形が複数あることを描くなら、犯人を警察の側に置くのがいちばん鋭い。警察キャラの所属と階級はコナン警察キャラ一覧で整理している。
よく間違えられる犯人
| 作品 | よくある誤解 | 実際 |
|---|---|---|
| 天国へのカウントダウン | 如月峰水が3人とも殺した | 原佳明を殺したのはジン。如月の犯行とは別 |
| 水平線上の陰謀 | 日下ひろなりが真犯人 | 真犯人は秋吉美波子で、日下の復讐計画を利用した |
| 探偵たちの鎮魂歌 | 過去の事件で西尾を撃ったのは伊東 | 伊東の思い込みで、真犯人は清水麗子 |
| 異次元の狙撃手 | 犯人はティモシー・ハンター | 実行犯はケビン・ヨシノ |
| ゼロの執行人 | 公安(安室透)が犯人 | テロの犯人は日下部誠検事。公安は小五郎を容疑者に仕立てた側 |
| 紺青の拳 | キッドやリシが殺人犯 | 殺人犯はレオン・ロー |
| 100万ドルの五稜星 | 犯人は死の商人カドクラか福城聖 | 犯人は父の福城良衛で、息子に疑いが向くよう仕向けていた |
犯人の変化で読む劇場版コナン
29作を通して見ると、劇場版の犯人は個人の美学から、社会や制度への怒りへと少しずつ重心を移している。初期の森谷帝二や沢木公平は、自分の作品や人生へのこだわりが犯行の出発点だった。近年の日下部誠や林篤信は、公安の協力者の扱いや司法取引といった、制度のあり方そのものに怒っている。
興行収入の伸び方はコナン映画 興行収入ランキングで確認できる。犯人の一覧と並べて見ると、どの時期に作品の方向が変わったのかがよく分かる。
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よくある質問
コナン映画で黒の組織が犯人の作品は?
組織が犯行側に回るのは『天国へのカウントダウン』『純黒の悪夢』『黒鉄の魚影』の3作だ。『漆黒の追跡者』にもアイリッシュが登場するが、連続殺人の犯人は劇場版オリジナルの本上和樹である。
ゼロの執行人の犯人は安室透?
違う。テロの犯人は東京地検公安部の検事・日下部誠だ。公安が小五郎を容疑者に仕立てる工作をしたため、公安が犯人だと誤解されやすい。
天国へのカウントダウンの犯人は誰?
殺人の犯人は日本画家の如月峰水だ。ただし原佳明を殺したのは黒の組織のジンで、如月の犯行とは別の事件として並行している。
異次元の狙撃手の犯人は?
連続狙撃の実行犯は元海兵隊員のケビン・ヨシノだ。恩人のティモシー・ハンターを破滅させた者たちへの復讐が動機で、ハンターを犯人とするのは誤りである。



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