キングダム 合戦一覧|勝敗と相手国を時系列で整理

この記事の結論

  • 主要な合戦は蛇甘平原から番吾まで、大きく10前後に整理できる
  • 序盤は魏が相手で勝ち進み、合従軍編で一度だけ守勢の総力戦になる
  • 終盤の宜安・肥下と番吾で、秦は連続して敗れている
  • 王騎と桓騎という2人の将軍の死には、どちらも李牧が絡んでいる

キングダムを読み返すとき、いちばん迷子になりやすいのが戦の順番だ。国名も将軍名も多く、どの戦いがどこにつながっているのかが分からなくなる。

だが並べてみると、この作品の合戦にははっきりした流れがある。魏を相手にした前半戦から、趙一国との長い消耗戦へという移り方だ。そしてもう一つ、意外に見落とされている特徴がある。秦は勝ち続けてはいない。終盤に入ってから、大きな敗北が続いている。

この記事では主要な合戦を時系列に並べ、相手国・秦側の中心人物・結果を一枚の表にまとめる。そのうえで、勝敗の並びから見えてくる作品の構造を読む。

主要な合戦を時系列で並べる

合戦の大きな流れ序盤対魏の連戦蛇甘平原で信が初陣山陽・著雍と勝ち進む中盤合従軍六国連合の侵攻函谷関と蕞で防衛後半趙へ侵攻黒羊丘と鄴を攻略信が龐煖を討つ終盤連続の敗北宜安で桓騎が討たれる番吾で王翦も敗れる勝ち進む前半から、敗北の並ぶ終盤へ

信の初陣から現在進行中の趙攻略まで、大きな戦いを順に並べるとこうなる。

合戦 相手 秦側の中心人物 結果
1 蛇甘平原の戦い 麃公 秦の勝利。信の初陣
2 馬陽の戦い 王騎 趙軍を退けるも王騎が戦死
3 山陽攻略戦 蒙驁 秦の勝利。山陽を奪取
4 著雍の戦い 蒙驁 秦の勝利
5 合従軍編(函谷関・蕞) 六国連合 嬴政・昌平君ほか 防衛成功。国の存亡がかかった防戦
6 黒羊丘の戦い 桓騎 秦の勝利
7 鄴攻略戦(朱海平原) 王翦 秦の勝利。信が龐煖を討つ
8 閼与攻略戦 蒙恬ほか 秦の勝利
9 宜安・肥下の戦い 桓騎 秦の敗北。桓騎が討たれる
10 番吾の戦い 王翦 秦の敗北

太字にしたところを見てほしい。後半に入ってから、秦は連敗している

勝敗の並びが物語の設計になっている

この表のいちばん面白いところは、勝ち負けの配置だ。

前半(1〜4)は、相手が魏で、秦が着実に勝っていく。信が成長し、飛信隊が形になっていく期間にあたる。ここで大きく負けることはない。

5の合従軍編で一度、国が滅びかける。ただしこれは攻める側ではなく守る側の戦いで、負ければ終わりという性質の防衛戦だ。位置づけが他とまったく違う。

6〜8で趙に攻め込み、勝ちを重ねる。鄴攻略戦では宿敵だった龐煖をついに討ち取り、物語としては大きな区切りがつく。

そして9と10で、続けて負ける。しかも失ったのが桓騎という主力の一人で、10では王翦までが敗れている。

つまりこの作品は、成長物語のあとに敗北を配置している。強くなったから勝てるようになる、という単純な曲線を描いていない。相手が李牧という同格以上の存在である以上、勝ち続けることはできない——その現実が終盤で効いてくる構造になっている。

王騎と桓騎——2人の将軍の死が置かれた場所

合戦一覧を眺めると、大きな喪失が2回あることに気づく。

王騎 桓騎
失われた戦い 馬陽の戦い(序盤) 宜安・肥下の戦い(終盤)
そのときの戦況 趙軍は退けた 秦の敗北
相手 龐煖・李牧 李牧
物語上の役割 信に「大将軍」を示す 秦の勢いを止める

どちらの死にも李牧が絡んでいるのが分かる。序盤と終盤、作品を挟む形で同じ人物が立っている。李牧が「倒すべき最後の壁」として設計されていることが、合戦の並べ方からも読み取れる。

なお桓騎の最期については、史実の側でも記述が分かれている。史記と戦国策で扱いが違い、どちらが正しいと断定できる状態ではない。作品の描写と史実を混ぜて語るときは、ここに注意がいる。

合従軍編だけが別格な理由

一覧のなかで、合従軍編だけは性質が違う。他が「どこかを取りに行く戦い」なのに対し、これは攻め込まれる側の戦いだからだ。

しかも二段構えになっている。まず函谷関で正面から受け止め、そこが抜かれかけたところで、王都に迫った軍を蕞で食い止める。戦場が二つあるというのは他の合戦には無い構造で、それだけ追い詰められていたということでもある。

蕞の防衛戦で異質なのは、戦っているのが正規の軍ではない点だ。人が足りず、住民が武器を取って城壁に立つ。将軍の采配で勝つ戦いではなく、一人ひとりが持ちこたえるかどうかで決まる戦いとして描かれる。嬴政が自ら前に出るのもここだ。

他の合戦が「将軍の物語」だとすれば、合従軍編は「国の物語」になっている。一覧に並べたときに浮くのは当然で、この戦いだけ主語が違う

信の立場は合戦ごとに変わっている

もう一つ、合戦一覧と重ねて見ておきたいのが信の立場だ。

初陣の蛇甘平原では、信はただの一兵卒として戦場に立っている。指揮を執る側ではなく、指示を受ける側だ。それが馬陽で自分の部隊を預かるようになり、以後は合戦を重ねるごとに率いる兵の数が増えていく。

ここが読み返すときのポイントになる。同じ「信が活躍した」でも、序盤と終盤ではまったく意味が違う。序盤は個人の武で目立つ話であり、終盤は数千の兵をどう動かすかの話になっている。朱海平原で龐煖を討った場面が重いのは、個人としての決着と、指揮官としての責任が同じ戦場に乗っているからだ。

合戦の順番を追うことは、そのまま信が「何を任される人間になったか」を追うことでもある。戦の名前を並べるだけでなく、そのときの立場と一緒に見ると、この作品の成長の描き方がよく分かる。

相手国の推移で見ると分かりやすい

魏との戦いと趙との戦い対 魏(序盤)・蛇甘平原・山陽・著雍・秦が着実に勝ち進む・信と飛信隊が成長する期間・領土を削り取っていく段階・勝ち方を覚える戦い対 趙(全編)・馬陽から番吾まで続く・王騎と桓騎を失っている・終盤は連敗している・常に李牧が立ちはだかる・勝てない相手と向き合う戦い相手国で分けると段階の違いが見える

もう一つの整理軸として、誰と戦ってきたかで並べ直すと構造がすっきりする。

  • 対 魏(1・3・4) — 序盤の主戦場。領土を削り取っていく段階
  • 対 六国連合(5) — 一度きりの総力戦。攻守が逆転する
  • 対 趙(2・6〜10) — 全体を通しての本命。序盤の馬陽から終盤の番吾まで続く

戦った回数で言えば、趙が圧倒的に多い。馬陽で王騎を失い、朱海平原で龐煖を討ち、宜安で桓騎を失い、番吾で王翦が敗れる。キングダムという作品の背骨は、秦と趙の長い削り合いでできている。

魏との戦いが「勝ち方を覚える段階」だとすれば、趙との戦いは「勝てない相手とどう向き合うか」の段階になる。相手国で分けると、この違いがはっきり見える。

まとめ:勝ち続けてはいない

  • 主要な合戦は蛇甘平原から番吾まで、大きく10前後に整理できる
  • 序盤は魏が相手で秦が勝ち進み、合従軍編で一度守勢に回る
  • 終盤の宜安・肥下と番吾で、秦は連続して敗れている
  • 王騎と桓騎という2人の将軍の死には、どちらも李牧が絡んでいる
  • 戦った回数で見れば趙が圧倒的で、作品の背骨は秦と趙の消耗戦にある

合戦を順番に並べると、キングダムが単純な連戦連勝の話ではないことが見えてくる。負ける戦いをどこに置くか——そこにこの作品の設計が出ている。

よくある質問

キングダムの合戦は何番目にどれが来ますか?

蛇甘平原の戦い、馬陽の戦い、山陽攻略戦、著雍の戦い、合従軍編、黒羊丘の戦い、鄴攻略戦、閼与攻略戦、宜安・肥下の戦い、番吾の戦い、という順番が主要な流れになります。

秦はずっと勝ち続けているのですか?

違います。序盤から中盤は勝ち進みますが、終盤の宜安・肥下の戦いで桓騎を失って敗れ、続く番吾の戦いでも王翦が敗北しています。連勝物語ではない構造になっています。

いちばん多く戦っている相手国はどこですか?

趙です。序盤の馬陽から終盤の番吾まで、作品全体を通して繰り返し衝突しています。魏との戦いは序盤に集中しており、作品の背骨は秦と趙の消耗戦にあります。

合従軍編は他の戦いと何が違うのですか?

攻める側ではなく守る側の戦いである点です。六国連合を相手にした一度きりの総力戦で、負ければ国が滅びるという性質を持っています。函谷関と蕞の防衛戦として描かれます。

桓騎はどのように最期を迎えたのですか?

宜安・肥下の戦いで李牧に敗れています。なお史実の側では史記と戦国策で記述が分かれており、最期の詳細について断定できる状態ではありません。

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