アルスラーン戦記のザーブル城の戦い|ヒルメスはなぜボダンを討った?

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この記事の結論

  • ヒルメスは、ギスカールからの危険な任務を兵力を作る機会として引き受けます。城外では信仰を刺激して敵を誘い出し、漫画第10巻の攻略では火と侵入経路を組み合わせます。城の奪取は達成してもボダンを取り逃がすため、何に勝ち、何が残ったかまで追うと事件がつながります。

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ザーブル城の戦いは、ギスカールがヒルメスにボダン討伐を命じたことから始まります。ギスカールには二人を共倒れにしたい思惑があり、ヒルメス側には討伐の名目でパルス兵を集める狙いがありました。荒川弘の漫画では第9巻の城外戦から、第10巻の第60章「ザーブル城の決戦」へ進みます。城を攻略してもボダン本人は取り逃がすため、勝利と討伐対象の生死を分けて追う事件です。

ネタバレ注意。漫画第9・10巻の作戦と戦いの結果、2015年アニメ第19話、ボダンの逃亡に触れます。漫画の細かな攻略手順は公開の読書記録で照合した範囲を明記しています。

同じ侵攻側のヒルメスとボダンが戦う理由

ザーブル城の二つの戦いと結果城外戦聖堂騎士団を誘い出し分断▶城内攻略火と別の水路、城門の待ち伏せ▶結果城は落ちるがボダンは逃れる

ボダンはルシタニアの大司祭で、イアルダボート教の強硬な宗教指導者です。パルス王都を占領した側の人物ですが、イノケンティス王に愛想を尽かし、聖堂騎士団を伴ってエクバターナを離れます。王都の占領軍がまとまって王子を迎え撃つ状況から、占領側の中でも軍を動かして相手を排除する状況へ変わります。2015年アニメ第19話の公式紹介も、この離脱と討伐命令を説明します。 アニメ第19話

ヒルメスはパルスの王位を求めながらルシタニア側と協力しています。ボダンを攻撃する任務を与えられたからといって、宗教の教義を改めるための戦いとして引き受けたわけではありません。漫画第10巻の版元紹介は、ザーブル城に立てこもるボダンを攻略する任を負ったヒルメスが、自ら覇王となるために動くと説明します。命じられた相手と戦うことが、自分の兵力を作る行動にもつながります。 漫画第10巻の講談社紹介

ギスカールにとっては、独立して動くボダンも、パルスの王位を望むヒルメスも扱いにくい存在です。MBSの第19話の名場面紹介では、ヒルメスがギスカールの狙いを共倒れと見抜き、その上でサームが受諾を勧めます。従って、ヒルメスが罠に気づかず命令に従った場面ではありません。相手の狙いを承知しながら、引き受けて得られるものを選ぶ判断です。 MBS公式・第19話の名場面

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サームが受諾を勧める意味

ヒルメスを支えるサームは、かつて王都の守備に当たっていたパルスの万騎長です。王都陥落の際に銀仮面の槍で重傷を負い、生き残った後にヒルメスへ従います。アルスラーンの元へ戻った人物とは異なる選択をしています。守りの経験を持つ将が、新しい主のために兵を整え、攻め方を考える側に回るのがこの戦いです。 サームの公式紹介

漫画第9巻の読書記録では、討伐任務がパルス兵を集め武器を確保する名目になることが説明されています。国を取り戻して自分が王になると主張しても、まとまった兵がいなければ実行できません。敵の命令で出発する形式を利用し、実際に動かせる軍を持つ機会にするのがサームの助言の意味です。MBSが紹介する2015年版でも、三万人のパルス兵を率いて出立する段階が確認できます。 漫画第9巻の読書記録 MBS第19話

ただし、兵を集められる利点があることと、戦いに勝てることは別の条件です。聖堂騎士団の兵は信仰に基づいて行動し、ヒルメスもその相手を警戒します。サームは英雄王カイ・ホスローの名を出して主を奮い立たせます。王位の正統性を掲げるヒルメスが、実際に軍を率いて何を達成するかを迫られる局面でもあります。

第9巻の城外戦で、なぜ守備側は外へ出た?

漫画第9巻の読書記録にある作戦は、敵が信奉する神旗に似せた旗を城の前で燃やし、聖堂騎士団を誘い出すものです。守備側が城にとどまれば城壁と設備を利用できますが、信仰を侮辱された怒りを優先して出撃すると、その利点を自分たちから手放します。城を壊して突破する前に、敵を守りから引き離す段階が置かれています。 漫画第9巻の読書記録

その記録では、サーム側が突進を受け流し、相手の隊列が伸びたところへヒルメスの部隊が横から入り、クバードも攻撃を加えます。旗を燃やす行為だけで勝敗が自動的に決まったわけではなく、怒って出てきた軍をどの形で迎えるかが続きます。長く伸びた隊列へ側面から攻撃するため、敵が城内に密集している段階とは攻める条件が変わります。

この城外戦の結果は、2015年アニメのMBS公式紹介でもヒルメス側の勝利として示されます。一方、漫画はさらに第10巻の「ザーブル城の決戦」へ進みます。第9巻で城外の部隊を破ったことと、城を占拠することを一つの勝利にまとめると、第10巻で改めて攻略する理由が分かりにくくなります。城へ戻る兵がいるなら、その後も守りの拠点は残るからです。

クバードは味方になったまま?

行軍の途中、サームは一人で多数を倒す片目の男の噂を聞きます。かつての戦友クバードだと考えて会いに行き、協力を求めます。MBSは、この誘いと一時的な参戦、戦いの後の離脱までを紹介しています。パルスの旧将が同じ軍で戦う場面ですが、そのまま全員がヒルメスに恒久的な忠誠を誓うとは数えられません。 MBS第19話のクバード紹介

クバードがいる場面を追うと、サームには兵を動かす助言に加え、旧来の知り合いを呼び寄せる仕事もあります。ヒルメス本人の武勇だけで軍ができたのではなく、従う将の交友関係や経験が戦力の増加に結びつきます。一時的な協力者が去ることで、戦勝が主君としての支持をすべて確保する出来事ではないことも見えてきます。誰が勝ったかだけでなく、戦後も誰が残ったかが、ヒルメス側の勢力を読む目印です。

第10巻の攻略は、地下水路と火で守りを動かす

漫画第10巻の第60章については、雑誌掲載時の読書記録で具体的な手順を照合できます。城内の地下水路で油のにおいがし、そこへ火が広がります。ボダンが消火を指示する一方、ヒルメスは別の水路から部隊を入れます。この部分は本記事で原作コマを直接確認したという意味ではなく、章題と手順を記した公開記録をもとに整理しています。 第60章の読書記録

火は守備側の注意を消火へ向けるとともに、城に居続ける危険を作ります。別の入口から攻撃を受ければ、城内の兵は炎と侵入部隊の両方に対処しなければなりません。記録では、焼けることを恐れて門を開け外へ出る兵に、サームの部隊が待ち受けます。内側からの攻撃と、出口での制圧を組み合わせるため、城壁を正面から壊す攻め方とは違う手順になります。

このときヒルメス自身も炎にひるみます。火に傷つけられた過去を持つ彼が、目の前の炎を避けて指揮を放棄するか、その場にとどまって進むかが問われます。部隊は侵入に成功していますが、先頭の本人にとっては作戦がうまく進んだだけで終わらない局面です。王位を主張する言葉と、そのために現場で引き受ける危険の両方が描かれます。

ザンデも大きな棍棒を手に戦います。序盤にダリューンと出会った後の彼が、自分の武器や戦い方を変えようとする例として、同じ読書記録に取り上げられています。攻略戦で誰の何が働いたかを見ると、ヒルメスの突破、サームの出口の備え、ザンデの接近戦と仕事が分かれます。火が出たから城が落ちたという一行では、その中で各部隊が行ったことが消えてしまいます。

城を取ることとボダンを捕らえること

第60章の記録では、ヒルメスが城壁上で勝利を宣言しますが、ボダンは少人数で逃れます。捕虜に行方を尋ねても情報を得られず、兵が縛られた状態で襲いかかる場面もあります。従ってザーブル城でのヒルメスの勝利を、ボダンの死亡や拘束の成功に置き換えることはできません。城の支配と対象者の捕獲には、達成したことの違いが残ります。 第60章の読書記録

逃れたボダンはマルヤムに軍事力を求めます。ザーブル城を失ったことで活動そのものが終わったわけではなく、再起を図る土地へ移る結果です。城が攻略される場面を読み終えた後も、ボダンの所在が後の出来事に影響する理由がここにつながります。本文の「討伐」は、命令の対象と敗北を指しており、殺害を確認した表現としては用いていません。

ネタバレ注意・原作小説と比較する位置

原作小説第4巻『汗血公路』の正規紹介は、アルスラーンの元へ諸侯が集まり、王都へ出撃する段階を案内します。漫画第10巻も王子側の集結とヒルメス側の城攻略を並行して扱います。小説の第4巻と漫画の第10巻が、同じ巻番号で進む物語ではないことは、この並行する出来事からも確認できます。 小説第4巻の正規紹介 漫画第10巻

一方、原作第3巻の読書記録には、ザーブル城の前で神旗を燃やす城外戦と、戦後にクバードが去る経緯があります。第4巻の紹介だけで城外戦までその巻に含まれると決めず、出来事を分けて比較する必要があります。漫画側でも第9巻の誘出と第10巻の攻略に分かれるため、同じ城で戦ったという情報だけで探す巻を一つに固定しないことが読み比べる際に役立ちます。 小説第3巻の読書記録

二段階の攻め方

段階 相手の状態を変える手段 ヒルメス側の行動 結果
城外戦 旗を燃やして出撃を誘う 伸びた隊列へ側面攻撃 騎士団を破るが城の攻略が残る
城内戦 水路の火で消火と退避へ動かす 別水路から侵入、城外で待つ 城を取るがボダンは逃れる

結論

ヒルメスは、ギスカールからの危険な任務を兵力を作る機会として引き受けます。城外では信仰を刺激して敵を誘い出し、漫画第10巻の攻略では火と侵入経路を組み合わせます。城の奪取は達成してもボダンを取り逃がすため、何に勝ち、何が残ったかまで追うと事件がつながります。

参考・出典

原作の出版社紹介と正規の公開資料を確認し、アニメ版や二次解説を用いた箇所は本文で区別しています。原作全巻の直接照合や最新話の網羅を意味しません。

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よくある質問

ヒルメスはなぜボダンを攻めた?

ギスカールから討伐を命じられたためです。共倒れを狙う意図を承知しながら、パルス兵を集める機会として引き受けます。

ザーブル城の戦いは漫画何巻ですか?

第9巻で神旗による誘出と城外戦があり、第10巻の第60章「ザーブル城の決戦」で攻略が進みます。

ボダンはザーブル城で死亡した?

本記事で照合した第60章の読書記録では、城から逃れてマルヤムへ向かいます。城を失ったことと死亡は別です。

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