モリアで何が起きた?|バーリンの墓・バルログとガンダルフが戻るまで
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この記事の結論
- 山道の失敗から地下へ進み、バーリンの墓で再興の失敗を知る
- バルログの古い覚醒と、ピピンの音をきっかけに敵襲を受ける現在は別の事件
- 橋の落下後も戦いは続き、後に白い姿で戻る経緯が明かされる
この事件で、もう一度確かめたい場面は?
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モリアでは、旅の仲間が山越えの代わりに地下を通り、ドワーフたちの墓と記録を見つけ、敵の襲撃を受けます。最後にガンダルフが橋でバルログを食い止めますが、落ちる敵の鞭に引かれて姿を消します。『二つの塔』で明かされるのは、橋からの落下だけで二人の戦いが終わったわけではない、という続きです。
この記事は映画『旅の仲間』のモリア通過と、『二つの塔』の回想・再会をつなぎます。結末のネタバレを含みます。制作側の公開説明、映画の場面記録、出版社教材と原作の専門解説を照合しました。原作の年代は映画の字幕にない補助情報として示し、原作全巻や映画全編の直接再確認とは称しません。
なぜモリアへ? 山越えの失敗から入口へ
旅の仲間は、最初から墓や怪物を探して地下へ向かう一行ではありません。指輪を運ぶには霧ふり山脈を越える必要があり、映画ではカラズラスの雪とサルマンの妨害で山道を進めなくなります。安全な道が塞がれたため、危険を抱えた別経路を選ぶことになります。
ギムリはモリアのドワーフを頼れると考える一方、ガンダルフは地下にあるものを警戒します。制作に携わったWētā Workshopのバルログ紹介も、ガンダルフの懸念と、ひそかに通り抜けなければ大きな犠牲を払う状況を説明しています。ギムリの期待と、魔法使いの警戒が一致していないことが、入った後の驚きにつながります。
| 経路上の局面 | 一行の問題 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 山道 | 雪と妨害で進めない | 地下を通る道を選ぶ |
| 西の入口 | 扉の言葉を解く必要がある | フロドが「友」という語の読み方に気付く |
| 扉の外の水辺 | 水中の怪物に襲われる | 内部へ逃れ、外へ戻る道が塞がる |
| 地下 | 古い坑道を東へ抜けたい | 灯りと案内に頼って進む |
映画の扉は、力で壊して入る仕掛けではありません。書かれた言葉を命令として読むか、口にすべき語の手がかりとして読むかで解法が変わります。原作ではこの解答をガンダルフが見いだすため、映画のフロドの気付きと全く同じ会話を小説へ探す必要はありません。Tolkien Gatewayのガンダルフ項は、原作の入場から橋までを整理しています。
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墓にいるバーリンは『ホビット』と同じ人?
同じバーリンです。『ホビット』でトーリンに同行し、ビルボと旅をしたドワーフが、後の『旅の仲間』では墓の名として現れます。若いビルボの冒険が成功したことと、その全員が後の時代まで安全に暮らしたことは、同じ結末ではありません。
一行が見つけるのは、昔の王国の建築だけでなく、バーリンの墓と、最後の状況を伝える記録です。ギムリにとって会えるかもしれなかった相手が、既に失われていると分かる場所でもあります。広い宮殿に人がいないという不気味さが、名前のある人物の死へ変わります。
Encyclopedia of Ardaのバーリン解説は、原作で彼がモリアの再興を試み、短命な入植地の主となった経緯を説明します。映画の墓は、新しく地下へ来たばかりの旅の仲間が埋葬したものではなく、それ以前に起きた失敗を知らせるものです。
原作補足――古い王国の崩壊と、バーリンの遠征は別の時代
ここで混同しやすいのが、バルログが目覚めた事件とバーリン一行の壊滅です。原作の章・追補へ参照を付けるTolkien Gatewayのドゥリンの禍では、次のように時点が離れています。
| 原作の補助年号 | 出来事 | 映画の場面と関わる意味 |
|---|---|---|
| 第三紀1980年 | 採掘でバルログが目覚め、ドゥリンが倒れる | 地下にはバーリンより古い危険がある |
| 第三紀2989年 | バーリンがモリアの再興へ向かう | 失われた故郷を取り戻す後の試み |
| 第三紀2994年 | バーリンが倒れ、入植地も失われる | 墓と記録が残る事情 |
| 第三紀3019年 | 旅の仲間が通過する | 古い危険と後の失敗の跡を一度に見る |
この原作補助表では、古い王国の崩壊、バーリンの再興の試み、旅の仲間の通過の間に長い隔たりがあることを確認できます。ピピンが音を立てるのは、既に入植地も失われた後の場面です。また、バーリンの死因を全てバルログの直接の一撃とするのも正確ではありません。専門解説は後のオークの侵攻と、彼の死、墓の造営を記しています。
記録を読む時間から、戦って逃げる時間へ
ガンダルフが読んでいる記録は、かつてここにいた人々が追い詰められた状況を知らせます。ピピンが井戸へ死骸を落として音を響かせた後、敵の気配が迫ります。過去を知るために読んでいた一行が、同じ地下から逃げなければならなくなる転換です。
RENOTEの第1作の場面解説は、音、敵襲、トロル、橋への退却を追っています。襲撃にいるオークやトロルと、後から現れるバルログは、全て同じ怪物の呼び名ではありません。一体を倒しても次の危険が止まらないのは、出口までの道に別の敵が残っているためです。
フロドはトロルの攻撃を受けますが、ビルボから譲られたミスリルの鎖帷子に助けられます。身に着けていた防具が働く場面です。短剣と鎖帷子という贈り物が、ビルボの旅から後の旅へ持ち込まれ、具体的に命を支えます。
敵を退けた後にも、その場を占領して安全な宿にすることはできません。一行の目的は地下を支配し直すことではなく、指輪を持って東へ抜けることだからです。戦いに勝つ局面と、旅を続けられる状態へ逃れる局面が、狭い空間の中で連続しています。
バルログは何者で、なぜガンダルフが残る?
バルログは火と影に包まれた古い怪物で、モリアの深みに長く潜んでいました。Wētāの制作紹介は、ドワーフの採掘が深く眠っていた存在を刺激した過去と、炎・影を備えた造形の設計を説明しています。
ガンダルフは、ほかの仲間では対処できない相手として退避を促し、細いカザド=ドゥムの橋で進路を塞ぎます。広い部屋で全員が取り囲む戦いから、狭い通路で一人が追跡を止める形へ変わります。橋を落とす行為は敵へ傷を与えるだけでなく、残る仲間と追跡者の間を断つための行動です。
| 相手・道具 | その場で起きること | 一行の生存への関わり |
|---|---|---|
| オークとトロル | 墓のある部屋で襲いかかる | 力を合わせて退け、退路を得る |
| ミスリルの鎖帷子 | フロドの胴を守る | 防具の贈与が命をつなぐ |
| バルログ | 地下の大きな脅威として追う | 通常の迎撃を続けず、逃げる必要がある |
| 橋 | ガンダルフが崩す | 敵の追跡を止めるが、鞭が彼を巻き込む |
落ちるバルログは鞭でガンダルフを引き込みます。仲間たちは一緒に底へ降りて救出することを選べず、彼を失った悲しみを抱えて出口へ進みます。ここで描かれる別れは、本人の言う通り逃げることが、残された者にとっても苦しい選択になる場面です。
落ちた後の戦いと、白のガンダルフの再登場
『二つの塔』は、落下しながら続くガンダルフとバルログの戦いを見せます。その後の本人の説明で、深みだけでなく高い山での決着へ進んだことが分かります。橋が崩れた瞬間を見た仲間と、続編で後の経過を知る観客では、持っている情報が違います。
原作側の経緯を前掲の専門解説で補うと、落下後も追撃と戦闘が続き、バルログを倒した後にガンダルフ自身も命を失い、送り返されます。単に落下して気絶した人が、服を着替えて帰って来たという説明ではありません。ただしその復帰を、普通の人間全員が可能な治療や、繰り返し使える能力には広げません。
ガンダルフが帰る理由は、まだ果たすべき役目があるためです。原作の専門解説は、彼を送り返す存在をエル(イルーヴァタール)とし、サウロンに抵抗する人々を助ける使命が続くと説明します。これはエルフのガラドリエルが死者を自由に蘇生できるという設定ではありません。白い姿は、元の灰色の人物と無関係な代理人が補充された印でもなく、同じ使命を担い直す本人の帰還です。
映画で白い姿のガンダルフに再会するのは、メリーとピピンを捜してファンゴルンへ来たアラゴルン、レゴラス、ギムリです。フロドとサムを含む元の九人が、その場で再結成されるわけではありません。戻ったガンダルフはローハンの危機へ関わり、指輪を運ぶ二人の旅は別の土地で続きます。
ワーナー公式の『二つの塔』紹介も、分かれた仲間たちの行動線とローハンの危機を示しています。再登場はモリアの別れをなかったことにするのではなく、案内役を失った旅が別れて進み、戻った人物も新しい場所で役目を負う接点です。
モリアを見返すときの三つの手がかり
入口では、なぜ危険な地下を選ぶしかなかったのかを確認します。墓の部屋では、今襲って来る敵だけでなく、昔この場所へ希望を持って来た人々の失敗が残っていることを見ます。橋では、全員が勝ち残る戦いから、ほかの者を逃がす戦いへ目的が変わっています。
出版社の三部作教師用ガイドも、墓で知ること、追跡者、橋での脱出、モリア後の移動を連なる問いとして扱います。場所の名前だけでなく、情報を得る場面と行動を変える場面を対応させると、地下の長い連続場面が理解しやすくなります。
モリアの出来事は、道に迷って大きな敵を倒したという話だけではありません。故郷再興の失敗を知り、贈られた防具に助けられ、導き手の犠牲で外へ出る事件です。橋の別れから続編の説明へつなぐことで、バーリンの墓、古いバルログ、帰って来たガンダルフという異なる時代の話を、それぞれの位置に置けます。
参考・出典
映画の公式公開資料と、本文で出所を示した解説を照合しています。原作小説や拡大版との差は該当箇所に示し、映画6作品の設定と区別しています。
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よくある質問
モリアは誰の国だった?
かつてドワーフの王国カザド=ドゥムがあった地下の地です。旅の仲間が通る時には敵が住み、バーリンの墓と記録が残っています。
墓のバーリンは別人?
ホビットでビルボと旅をした同じバーリンです。後の原作解説ではモリア再興に向かい、入植地と共に失われた経緯があります。
ピピンがバルログを目覚めさせた?
モリアの古い王国を崩した覚醒は、それ以前の採掘に関わる事件です。ピピンが井戸で音を立てた後に敵襲へ進む現在の場面と、古い覚醒の時点を分けて捉えます。
なぜフロドは槍で死なない?
この場面ではビルボから譲られたミスリルの鎖帷子が身を守ります。指輪の万能な防御力ではありません。
ガンダルフは橋で敵を倒し終えた?
落下後にも戦いが続きます。続編の映像と本人の説明へつながり、原作専門解説では最後に敵を倒した後、自身も命を失い送り返されます。
戻った時に九人が集まる?
集まりません。ファンゴルンで再会するのはアラゴルン、レゴラス、ギムリで、フロドとサムの旅は別の土地で続きます。
